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2025.12.14
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読み書き学習支援アプリもじソナの名古屋市立明治小学校での実証実験報告会に参加

61%の子どもが活用した読み書き学習支援アプリもじソナ実証実験報告がすごかった

昨日、株式会社Nankaさん主催で開催された名古屋市立明治小学校のもじソナ実証実験の報告に参加した。

もじソナは、読み書き困難に対応したアプリで、プリントや教科書などを写真撮影すれば、すぐさま音声表出、音声認識をしてくれて、話す・聞くで学習を可能にする魔法のツール。

名古屋市明治小学校にて、このツールの実証実験を行った。結果としては、子どもたちにすごく好評だった。

もともとプリント学習の時間になるとやる気が失せて、その気持ちが姿勢に表れていた子が、プリント学習に背筋を伸ばして取り組む様子

「これなら私でも勉強ができる」とつぶやいた子

「このアプリをクリスマスプレゼントに買ってほしい」と懇願した子

この実証実験にて読み支援を活用した子は61%にも及んだ。この数字には、URAWSSやSTRAW-Rなどで読み書き困難との結果は出ない子どもも含まれると思う。ただ、視力にもグラデーションがあるように、読み書き困難さにもグラデーションがあって、ちょっと困難がある子も含めれば、このくらいの数字になってもおかしくはないし、そういった子たちも含めて支援が受けられたらいいのではないかと思った。

学ぶ権利は誰にでもある

株式会社Nankaの森分社長は、こう言っていた。

「頑張ることを強要するつもりはない。ただ、勉強を頑張りたい、勉強をしたいという想いに応えたい。」

学びの権利は誰にでもあるはずで、その権利への接続を読み書きが困難なだけで遠ざけてしまうのは良くないことだ。

また、実際に明治小学校で、この実証実験を担当したクラス担任の先生は、導入前に想像していた以上に多くの子どもたちが使い、そして、勉強に対してやる気を見せ、どんどん積極的になっていく子どもの姿を見て心打たれたことを熱心に語ってくれた。

Aさん「自分の困り感を言語化できた」「読んでもらったら、スグに分かった」「読みにつらさがあったんだな」

Bさん「プリントはできないと決めてかかってた。興味を持って国語学習ができるようになった。自分もできるという自信につながった。」

Cさん「文章が長くなると疲れる自分に気づいた。次も使いたい」

Dさん「読むのが苦手なんで使いたい」「これ最強じゃん!学習しやすかった!!」

Eさん「3ページ目標だったけど、2ページだったよ」「7ページ目は難しかったけど、がんばってやれたよ」

Fさん「テストはいつ返してくれるの?今回のテストは自信があるんだ」

このような感想に触れると、「学ぶことは本来楽しいことである」という想いを再認識させられる。そして、こういうことを子どもたちが感じられる場面を世の中にこれからもたくさん提供していきたいと思った。

盛り上がる質疑応答時間は、活気のある学会のような雰囲気に

2時間の報告会の後半は会場との質疑応答。この時間が、相当に盛り上がり、活気のある学会のような雰囲気となった。当事者中学生と思われる子どもから、「多言語対応していますか?」と質問があり、Nanka社の担当者が「もちろん」と応えると、思わず「すげー、神じゃん!」とガッツポーズをしていたのが印象的だった。

去年6月に、一般社団法人読み書き配慮・菊田さんの講演時、私はあいさつで「10年後には、読み書き困難という言葉は無くなる」と言った。本当にそんな世の中が近づいてきているのかもしれないと、胸が熱くなる。ICTによる読み書き困難支援は、ひっくり返らない正義だと私は思う。

名古屋KIKUTAのご紹介

さて、最後に、来年2月・3月で開催する第3回名古屋KIKUTAをご紹介。これは、読み書き困難の子どもたちのICTスキルと配慮要請スキルを育てるプログラム。このプログラム参加者とチューターの募集をしているので、興味ある方は是非以下リンクよりHPを見てほしい。

●名古屋KIKUTA説明会
https://www.stella-edu.com/info/yomikaki_school_202602/

●名古屋KIKUTAチューター募集
https://www.stella-edu.com/info/nagoya_kikuta_recruit2602/

●学習支援サービス「もじソナ」
https://mojisona.com/

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