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2025.12.06
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主婦が保育士資格に挑戦する!費用や資格取得後のキャリアを解説

主婦でも保育士資格は取得できるのか?

子育てもひと段落して、そろそろ仕事も始めたい。どうせ仕事をやるなら子育ての経験も生かしたいし、子どもと関わる仕事がしてみたい。そんな気持ちを抱く方へこの記事を届けます。

ステラ幼児教室での資格取得の実情

私どもが運営しているステラ幼児教室は、児童発達支援事業所です。児童発達支援事業所で指導員として働くには、児童指導員任用資格、もしくは、保育士資格が必要です。児童指導員任用資格という資格をざっくり言うと

・教員免許がある(小中高、幼稚園どれでもOK)
・高卒で2年以上の児童福祉施設での勤務経験がある
・社会福祉士の資格がある
・心理、福祉、教育等の大学を卒業している

の4つをどれか満たしていればOKな資格です。

保育士資格は、指定保育士養成学校を出るか保育士資格試験に合格すれば取得ができます。

ステラ幼児教室で働いている職員さんは、このいずれかを持っていて、中には、一度主婦になって、保育士試験を取得した後に入社したという方もいます。中には、児童指導員として入社後に更なる成長のために保育士試験を目指したという向学心の高い職員さんもいます。

ステラは福祉施設なので、資格を求めますが、ステラで働く職員さんは、「発達障害を持つ子どもたちの役に立ちたい」という想いが先にあって、その人が資格を持っていたという感じの方が多いのかなと思っています。

主婦で保育士資格に挑戦するメリット

冒頭でも書きましたが、どうせ仕事を始めるなら、より世の中の役に立つ仕事がしたいと思うことは当然ですし、自分がやりたいことをやりたいと思うことが当然です。誰でも良い代替の効くような仕事ではなく、自分自身がより輝く仕事に就きたいと思うなら保育士資格に挑戦するということのメリットはすごくあるのかなと思います。
今の挑戦を人生振り返ってみたときに「やってよかったな」と思えたらすごくうれしいことだろうなぁと私は思います。

高卒でも資格取得は狙えるか?

高卒でも保育士資格取得ができるのかというと、大学卒業じゃないと難しいという現実があります。平成8年3月31日までに高校の保育科を卒業している方は、保育士試験の受験資格があります。また、高卒で、児童福祉施設での勤務経験が2年以上あれば受験資格があります。尚、短期大学・大学・専門学校卒業をしている方は、学部や学科が保育関係ではなくても、受験資格があります。
学歴が高卒までしかない方は、指定保育士養成学校に入って取得するルートがよいと思います。

独学でも試験合格は可能なの?

ステラ幼児教室でも、児童指導員として入社後、保育士試験を受験し合格した職員さんがたくさんいます。全員、仕事をしながらの挑戦なので、指定保育士養成学校には通っていません。また、先輩からの助言によれば、本屋に売っている参考書を使って合格可能とのことなので、ほとんどの場合、独学で試験合格を果たしています。人によっては、実技が受からないなど苦しむ人もいますが、概ね2回か3回くらいの受験回数で合格しているイメージです。

通信講座でも勉強は可能なの?

独学は自己管理を多く求められるので、自己管理が苦手という方は、通信講座を取るのが良いのかなと思います。本屋で書籍を買うのより自己負担金額も大きくなるので、お金を支払ったことをモチベーションにすることもできるというメリットがあるかなと思います。

調べてみると

・ユーキャン
 54,730円 (月額4,210円x13回)
・ヒューマンアカデミー
 29,500円
・資格のキャリカレ
 19,800円(割引特価、通常68,800円)

という感じでした。

2万円から6万円と価格差は大きく、それぞれ添削サポート、電話相談など合格までいろんな支援が受けられるので、その支援内容に沿ってどの口座を購入するのかを決めると良いのかなと思います。

50代主婦でも取得可能なの?

児童福祉未経験の場合だと、大学卒業の資格が必要にはなりますが、それがあれば最短で資格取得を目指すことができると思います。50代になると記憶力も衰えて、集中力も続かず、辛い思いをすることもあるかと思いますが、そんな時は、子どもたちと楽しく仕事をしている自分を想像しながら資格取得を目指すと良いのかなと思います。
また、これまでの人生経験は必ず生きるので、それをうまくいかしながら試験勉強に励むのが良いのではないかなと思います。
指定保育士養成学校には、通信制で学べるところもあるので、それを選択して資格取得を目指すことも良いかもしれません。

保育士資格はどのようにすれば資格取得ができるのか?

主なルートは2つです。指定保育士養成学校を卒業するか保育士試験に合格するかの2ルートです。

指定保育士養成学校を卒業する


指定保育士養成学校には、4年制大学、2年制短期大学、専門学校、通信制・夜学部があります。4年制大学は、保育の周辺分野(こどもの心理など)も深く学べ、実習なども充実しているので、より実践的な力を身につけることができます。大学卒業と同時に保育士資格を取得することが可能です。
2年制短期大学・専門学校は、短期間で集中的に学び、効率的に資格取得を目指せます。短期なので、大学より費用は抑えることができます。短期間なので、大学に比べて時間のゆとりは少なく、濃密で忙しいという印象を持つことが多いようです。こちらも、卒業と同時に保育士資格を取得することが可能です。
通信制・夜間部は、働きながらや子育てをしながらでも学びやすいのが特徴です。こちらも、卒業と同時に保育士資格を取得することが可能です。
どれも、保育士資格を取るだけでは無く、大学、短大、専門学校等の卒業資格が得られるのもメリットと思います。

保育士試験に合格する

保育士試験に合格すれば、保育士になることができます。保育士試験は、年2回行われていて、筆記試験2日、実技試験1日の合計3日で行われます。
前期試験は、筆記が4月20日前後の土日、実技試験が6月末の日曜日に開催されます。
後期試験は、筆記が10月20日前後の土日、実技試験が12月10日前後の日曜日に開催されます。
この試験に合格すれば保育士資格証が発行されますので、保育士として働くことができます。ただ、実技試験があると言えど、指定保育士養成学校を出ている方と比べて実務経験は劣るので、その点は就職するときの不安材料になるかもしれません。

保育士になるには費用はどのくらいかかるのか?


保育士になるにはどのくらいの費用がかかるのか?大変気になることだと思います。指定保育士養成学校の場合と保育士試験合格する場合の2ケースで比べてみたいと思います。

指定保育士養成学校の場合

前述の通り、4年制大学、2年制短期大学・専門学校、通信制・夜学部の3つのルートがあり、それぞれでかかる費用は大きく異なります。4年制大学の場合は、4年間大学に行くので約400万円~500万円くらいの費用がかかります。2~3年制の専門学校・短大なら約200万円~300万円くらいの費用がかかります。通信制でも約100万円くらいの学費はかかることが多く、決して安くはありません。
国や自治体による貸付制度もあるようなので、そういう制度を利用して学費を抑えることを検討すると良いと思います。

AIによれば、
・高等教育の修学支援新制度:国による授業料減免や給付型奨学金制度
・保育士修学資金貸付制度:国や自治体による貸付制度(卒業後、一定期間保育士として働くことで返済が免除される場合あり)
・学校独自の奨学金・特待生制度:各学校が独自に設けている制度
があるそうですので、詳しく調べてみることをオススメします。

保育士試験に合格する場合

こちらは、一番安く収めるのであれば、先輩から参考書を譲り受けるだけなので、究極0円で合格が目指せると思います。参考書も、amazonで2,000円程度で購入ができるので、何冊か購入するとしても1万円くらいの出費で抑えられるのかなと思います。
実技試験に不安を感じるようであれば、実技試験対策講座を提供している塾もあります。四谷学院通信講座では、音楽・造形・言語の3分野セットで9,800円で受講できるようです。詳しくは、四谷学院通信講座のHPを見てみてください。

●四谷学院通信講座
https://yotsuyagakuin-tsushin.com/hoiku/09.html

保育士試験の試験内容

保育士試験は筆記試験と実技試験の2つです。

筆記試験の内容

保育士試験の筆記試験の内容は以下の通りです。

実技試験の内容

保育士試験の実技試験の内容は以下の通りです。音楽・造形・言語の分野から2分野を選んで受験します。


合格の具体的な数値などは公表されておらず、保育所保育指針の内容に沿って判断されるのではないかと思います。

●保育所保育指針 (全国保育士養成協議会・保育所保育指針解説)
https://www.hoyokyo.or.jp/http:/www.hoyokyo.or.jp/nursing_hyk/reference/29-3s4.pdf

保育士試験の合格率

保育士試験の合格率は、例年20%~30%で推移しています。この合格率は、低いと言えるでしょう。ステラ幼児教室でもそうですが、2回か3回受験して合格していることが多いので、この点をふまえると、この合格率は納得できます。
筆記試験は、9科目全てで6割以上の得点が必要で、1科目でも基準に満たないと実技試験に進むことができません。また、科目合格制度があり、一度合格した科目は3年間有効なので、複数回かけて合格を目指すことが可能です。
実技試験の合格率は、80%以上で高めです。前述の通り、合格基準が公表されていないため、一度落ちてしまうと、その理由が分からず落ち続ける可能性があります。なので、落ちたときのために試験後に速やかな自己反省をしておくと、この可能性が減らせると思います。

保育士に合格したら

保育士と言えば、保育園とイメージすると思いますが、ステラ幼児教室のような児童発達支援と呼ばれる児童福祉施設でも勤務が可能です。就職先としてどのような施設があるのかを見てきましょう。

保育園で働く

保育園は、法的には保育所と呼ばれています。認可保育所、小規模保育所、事業所内保育所、企業主導型保育所などの形態があります。認可保育所は、子どもが20人以上通う保育所のことを言います。一般的に想像される保育園がこれにあたります。大規模な認可保育所では、100人以上の子どもが通う保育園もあり、このような保育園だと、新人からベテランまでたくさんの保育士が勤務しています。たくさんの保育士がいるので、困ったときの相談などは乗ってもらいやすい環境と言えます。
小規模保育所は、定員19人以下の保育所のことです。大体0歳から2歳児が通うことが多いです。対象年齢幅も狭く、勤務している保育士も少数で、未経験でも勤務しやすい環境なのかなと思います。
事業所内保育所は、ある程度大きな企業がその企業の職員が自信のこともを預けることを想定した保育所です。

障害児施設で働く

障害児施設は、入所と通所に分かれます。入所施設は、子どもが泊まるので、24時間子どもを見守る施設ということなります。福祉型と医療型の施設があり、対象は、保護や日常生活の指導が必要な障害がある子どもたちで、日常生活の支援や自活に必要な知識・技術の習得支援を行います。医療型の施設では、医療ケアも行われます。
入所は満18歳に達するまでを原則としているので、幼児だけでなく、高校生くらいの子どもも入所しています。
通所施設は、児童発達支援や放課後等デイサービスと呼ばれるものが主流です。どちらも、障害がある子どもが対象で、発達支援と預かり支援を行っています。児童発達支援は、主に0歳~年長までで、放課後等デイサービスが主に小1~高3までが対象です。幼児と多く関わりたいと思うのであれば、児童発達支援で勤務することをオススメします。業務内容としては、子どもの発達支援・預かりだけではなく、送迎や食事の提供も行います。

ちなみに、ステラ幼児教室は、児童発達支援施設で、かつ、発達支援に特化している事業所です。送迎業務や食事の提供業務がないので、子どもの発達支援に専念できる環境となっています。

その他、障害福祉施設で働く

福祉制度として、保育ママ制度、居宅訪問型保育などもあります。子どもに関わる福祉の仕事はたくさんあり、そのどれに就くにしても、保育士資格が大いに役立ちます。

保育士資格取得にチャレンジすることは人生を広げる絶好のチャンス

主婦でも保育士資格取得にチャレンジできるのかということをテーマに、保育士試験のことや就職先のことについて話をしてきました。子どもに関わる福祉の仕事はたくさんあり、また、対象年齢や取り組むことも様々です。保育士を目指すということは、子どもに関わる仕事がしたいと思っている方だと思います。子どもとどのように関わると自分が一番輝けるのか、また、自分が一番社会に貢献できそうなのか?と考えることができれば、主婦からでも挑戦可能なことだと思いますし、大変尊いことだと思います。是非、自分の人生を豊かにするという意味でも、主婦からの保育士資格取得にチャレンジしてみてください。

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